2014年5月22日木曜日

大飯原発差し止め訴訟関連② 日本各紙の記事 英語ディベート資料(13)

①今回の原発差し止め訴訟で何が画期的であるかと言うと、「原発の運転に寄って人格権が侵害される危険がある」と認定された部分だ。とはいっても最高裁判所まで行かないと判決は確定しないので断言はできないと思う。
(引用)
大飯原発:「安全性に欠陥」 福井地裁、運転差し止め判決
毎日新聞 2014年05月21日 21時16分(最終更新 05月21日 23時31分)
 関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働は危険だとして福井県の住民ら計189人が関西電力を相手取って運転差し止めを求めた訴訟の判決が21日、福井地裁であった。樋口英明裁判長は住民側の主張を認め、運転差し止めを命じた。東京電力福島第1原発事故を念頭に「大飯原発は地震の際の冷却や放射性物質の閉じ込めに欠陥があり、原発の運転で人格権が侵害される危険がある」と厳しく指摘した。原発の運転差し止めを命じた司法判断は福島事故後初めて。電力会社の再稼働判断にも影響を与える可能性がある。関電側は控訴する方針。(太字下線渡部)

また、もう1つのポイントは
「地震の際の冷却」「放射性物質の閉じ込めに欠陥がある」
と技術的な部分に治して言及されていることだ。それが構造上の問題なのか人為的な操作上の問題なのかはこの新聞記事からでは特定出来ないので主文を読み込む必要はあろうかと思う。ただ、この判決自体が肯定側にどれぐらい有利に働くかは「使い方次第」であるのでこれがリーサルウェポンだ!と早合点しない方がいいかと、個人的には考えている。
(引用前引用の続き)

主な争点は
▽耐震設計の基準となる「基準地震動」は適切か
▽大地震の際に冷却機能が働くか
▽使用済み燃料プールの放射能漏れ対策は十分か−−などだった。
 基準地震動について関電は、敷地周辺の断層による地震を想定すると700ガル(現在は856ガルに引き上げ)が適切と主張。しかし判決は理論上の数値計算よりも、各地の原発で05年以降、基準地震動を超える揺れが5回観測されている事実を重視し、大飯でも同様の危険があるとした。
冷却機能に関して判決は、想定を超える地震が起こればメルトダウンに結びつくと指摘。地震動が想定内でも電源が失われる恐れがあると指摘した。さらに燃料プールに関しても、福島原発事故の際に燃料プールが危機的状況に陥ったことを例に、原子炉格納容器と同等の、より堅固な施設が必要とした。
 また、訴えを起こせる住民の範囲に関しては、福島事故の際、原子力委員会委員長が原発から250キロ圏内の避難勧告を検討した経緯から、250キロ圏内にまで広く認めた。
 大飯3、4号機は昨年9月に定期検査のため運転停止した。これに先立つ同年7月に関電は再稼働を申請しており、現在、原子力規制委が審査中。判決には、判決確定前に内容を実行する「仮執行宣言」が含まれていないため、判決が確定しない限り、審査に適合すれば原発は運転できる。ただ、再稼働の前提として地元同意は不可欠で、司法判断が確定しない中での再稼働は事実上、難しい状況だ。【竹内望、村山豪】(引用終了)

②基準地震動
 基準地震動は各原発で変わる。
 また、建造前の調査で決まるのであって、
「最大限今ある技術を投入して、安全性を追求する」わけではない。
それが「経済的に妥当な安全性を担保する」ことを目的としているならば、
私企業としては当然な気がする。ただ、それが生存権といった「人格権」
には上回らないとしたのが今回の判決の根幹で、
比較対象するものが違うとこういう結論もアリだなぁと言う
好例ではなかったかなというのが僕の個人的な印象です。

資料
コトバンク様より
基準地震動とは( 2011-06-14 朝日新聞 朝刊 広島1 2地方 )
朝日新聞掲載「キーワード」の解説
原発の設計の前提となる地震の揺れで、原発ごとに異なる。周辺の活断層などで起こりうる大地震を想定して、地盤の状態を加味し、原発直下の最大の揺れを見積もる。これをもとに原子炉、建屋、配管などの構造や強度を決める。単位はガルで、1ガルは1秒ごとに1センチずつ加速すること。地球上で物が落ちる時の加速度(重力加速度)は980ガルで1Gともいう。

資料
読売
http://www.yomiuri.co.jp/national/20140521-OYT1T50131.html?from=ytop_top

朝日
http://www.asahi.com/paper/editorial.html